症例は72歳の男性で,大動脈基部置換術後のCTで肝腫瘍を指摘された.CTおよびMRIで肝外側区に胃壁との境界が不明瞭な8 cmの腫瘍と,肝S6に1 cmの腫瘍を認めた.上部消化管内視鏡検査で胃前庭部前壁に腫瘍を認め,生検で腺癌の診断であった.胃浸潤・肝転移を伴う肝内胆管癌の診断で,化学療法を施行した.Gemcitabine+cisplatin療法を行い腫瘍が縮小したためconversion surgeryの方針とした.肝左葉切除術+肝部分切除術(S6)+幽門側胃切除術を施行し,病理組織検査では,いずれも癌の遺残はなく病理学的完全奏効であった.術後3年経過し,無再発生存中である.化学療法によってdown stagingが得られた切除不能胆道癌の治療方針については一定の見解はない.胆道癌においても化学療法により病理学的完全奏効が得られる症例が存在し,本症例のように初診時に手術適応がないと判断された胆道癌症例でも,化学療法中も定期的に画像評価を行い常にconversion surgeryを検討することが重要である.
Koyama et al. (Thu,) studied this question.