本研究では,ドイツ連邦共和国の幼児教育カリキュラムにおける自然科学関連領域に記載された内容を,教育方法として注目されているプロジェクト活動との関係から分析した。対象としたのは,異なる教育理念を基盤として策定された,ハンブルク州,バイエルン州,ノルトライン・ヴェストファーレン州の幼児教育カリキュラムであり,それらの分析を通してプロジェクト活動において構想されている幼児期の科学教育のあり様を審らかにした。その結果,いずれの州においても,自然科学関連領域に記載されているプロジェクト活動は,子供にとって探究的な学びを促す機会として構想されていた。そして,子供の興味・関心や生活経験に基づき,自然科学の諸分野だけでなく,技術・環境を含む包括的なテーマが取り上げられ,それらが社会的・文化的文脈とも関係づけられ得ることが示されていた。また,教育理念の違いに応じて厳密に区別されているわけではないが,学習方法コンピテンシーを含む基礎コンピテンシーの育成,子供と自然の事物・現象との関係の構築と意味付け,プロジェクト活動での学びを社会へと接続する視座等が示されていた。保育者は子供の探究を支援する存在として位置付けられており,子供の相談者や環境の構成者などとしての役割が提示されていた。
Mina GOTO (Mon,) studied this question.