本研究は,ニセコ地域を事例としてリゾート開発における不動産の区分所有制度導入と外国資本参入の実態を明らかにした。その際,開発が最も活発なひらふ地区における不動産の転売に注目した。まず,建築確認申請で施設建築をみると,ニセコ地域では2000年代から開発が活発化しており,なかでもひらふ地区では外国資本により申請件数が急増した。次に,外国資本の参入と区分所有の実態を不動産登記情報でみると,ひらふ地区では不動産の権利が細分化されて取引されていた。また,外国の権利保有者が増加し,国内で保有されていた権利もタックス・ヘイブン地域などへ転売されていることも明らかになった。以上の結果から,不動産の区分所有制度は投資のしやすさにより開発を促進する一方,権利の細分化や転売によって生じる地域へのリスクも抱えるものと考えられる。この制度に外国資本が結びつくことで,新たな社会的課題に繋がる可能性がある。
Shiozaki et al. (Wed,) studied this question.