セルロースナノファイバー(Cellulose nanofiber: CNF)とは,再生可能な木質バイオマスから得られたセルロース主体のパルプをナノレベルまで微細化した素材であり,化石資源のプラスチック製ガスバリア包装材の代替として期待されている。2,2,6,6-tetramethylpiperidine-1-oxyl radical(TEMPO)酸化CNFを代表例とする化学的処理CNFを用いた塗工法によるガスバリアフィルムの報告は多数あるが,保水性の高さ(乾燥効率の低さ)が問題の一つとなっている。一方,機械的処理CNFの乾燥効率は相対的に高いものの,ガスバリア材として用いた例は少ない。本研究では,CNFを用いたガスバリア性薄膜の作製を目的として,抄紙技術による機械的解繊CNFの湿紙形成を基盤として薄膜転写法を確立するとともに,CNF薄膜がガスバリア性に及ぼす影響について調査した。坪量7.5 g/m2の機械的解繊CNF薄膜の作製および紙基材への転写によって,酸素バリア性を有するシートの成形が可能となった。本研究により,紙を基材とすることで酸素バリア性を有する機械的処理CNF薄膜を抄紙法によって作製できることがわかった。また,解繊が不十分な繊維が混在しても酸素バリア性の高いシートが得られたことから,本手法は,解繊や脱水,乾燥工程の高効率化につながると考えられる。
Miyoshi et al. (Tue,) studied this question.
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