症例は58歳女性.ふらつきの精査目的で施行した頭部mriで左小脳梗塞を認めた.大動脈弓部を含む頚部mraでは異所性右鎖骨下動脈が疑われ,塞栓源精査のため施行した脳血管撮影にて,異所性右鎖骨下動脈に合併する右椎骨動脈の右総頚動脈起始異常を認めた.左後下小脳動脈狭窄によるアテローム血栓性脳梗塞としてアスピリンを開始し,外来で経過観察とした.異所性右鎖骨下動脈と右椎骨動脈右総頚動脈起始異常の併存は極めて稀な破格であり,本報告では,その頻度,発生学的背景,および解剖学的特徴に関して文献的考察を加えた.これらの血管異常は多くが偶発的に発見されるが,大動脈弓部を含む頚部mraは本異常を認識する上で有用であった.診断脳血管撮影や脳血管内治療を安全に施行するためには,このような血管破格を事前に理解しておくことが重要である.
KITADA et al. (Thu,) studied this question.