未知試料混合物の分析では,試料分離のためにクロマトグラフィーが,検出と同定のために分光法がそれぞれ幅広く利用されてきた.分光法のうち,ラマン分光法は分子構造に関する直接的な情報をもたらすという利点がある.しかしながら,信号強度が弱いためクロマトグラフィーとの結合は必ずしも容易ではない.共鳴ラマン効果や表面増強ラマン効果という信号強度増大法が利用可能であるが,これらの手法は,測定対象が一定条件を満たす場合にのみ適用される.そのため,未知試料分析の際に,これらの信号強度増大法が必ずしも利用可能であるとは限らない.これに対して,非共鳴ラマン分光はすべての分子を検出しうるという利点がある.これまでに,非共鳴ラマン信号強度を増大させるためのいくつかの実験手法が開発され,LCとの結合が実現している(LC-Raman測定).本稿では非共鳴ラマン信号強度の増大法を紹介するとともに,LC-Raman測定の研究動向と現在の実施状況を解説する.
Hirotsugu HIRAMATSU (Mon,) studied this question.