ポジトロニウムは電子とその反粒子である陽電子が束縛した状態であり,基礎物理学の検証や物質科学,医療応用など幅広い分野で重要な役割を担っている。粒子とその反粒子から構成されるポジトロニウムは短い寿命で対消滅するものの,消滅までの間は電気的に中性の粒子として振る舞い,物質と多様な相互作用を示す。これらの相互作用を探究するためには,エネルギーを自由に可変なポジトロニウムビームが有用である。筆者らは,ポジトロニウム負イオンの光脱離を利用した新しいポジトロニウムビーム生成法の開発を進めてきた。本稿では,この生成法の原理と高品質化技術,さらに偏光を用いた運動制御法について解説する。
Koji Michishio (Wed,) studied this question.