症例は72歳,男性.3年前に食道早期癌に対し内視鏡的粘膜下層剥離術を施行され,再発なく経過していた.1年前のCTおよびPET検査で右鎖骨上・肺門・縦隔のリンパ節腫大を認め,生検でサルコイドーシスと診断されたが,症状はなく経過観察とされていた.今回,上部消化管内視鏡検査で新規の食道表在癌を認めた.リンパ節腫大は不変であったため,食道癌cT1bN0M0 Stage Iと診断し,根治切除術を施行した.病理検査で縦隔リンパ節転移を認め,最終診断は食道癌fT1bN1M0 Stage IIAであった.また,腫大リンパ節は非乾酪性類上皮肉芽腫成分を認めるものの,サルコイドーシスの臨床症状はなかったことから,最終的にはサルコイド反応と診断した.本症例ではサルコイド反応による縦隔リンパ節腫大のため,治療前のリンパ節転移の診断が困難になった.表在癌でもcT1bと診断された症例では,リンパ節転移を念頭に置き術前化学療法も検討の余地があると考えられる.
SASAKI et al. (Wed,) studied this question.