食料生産のための農地拡大により生物多様性が脅威に晒される中,農業部門国際貿易と生物多様性影響の関係を分析する試みが数多くなされている.本研究では,国際貿易条件の変化による将来の土地利用変化の違いが,全世界の生物多様性に与える影響を評価した.結果として,一律で貿易障壁が低下した場合,世界全体の生物多様性は悪化した.一方で,土地生産性が高い国で生産を促進する貿易条件の場合,効率的な農地利用によって農地拡大が抑制され,全世界の生物多様性が改善する結果となった.本研究で得られた成果をもとに,生物多様性保護を考慮した持続可能な貿易枠組みの構築についての議論を進めることが重要であると考えられる.
Totake et al. (Wed,) studied this question.