CO2回収に向けて,低コストかつ高効率な吸着材の開発が求められている.なかでも,バイオマス由来多孔質カーボン材料は,細孔構造を柔軟に制御でき,かつ製造コストも低いことから,有望な材料として注目されている.本研究では,環境調和型活性化剤であるK2CO3を用い,スプレードライ法と炭素化を組み合わせることで,クラフトリグニン(クラフト法により得られるリグニン)由来多孔質カーボンの持続可能な合成法を提案した.K2CO3は,従来のKOHと比較して毒性および腐食性が低く,装置の長期使用や大規模応用に適している.さらに,CO2吸着に有利なミクロ孔構造を形成するとともに,廃棄物管理の簡素化にも寄与する.本手法では,炭素化と活性化を一段階で同時に行うことにより,プロセスの簡略化と効率向上を実現した.得られた多孔質カーボンは,298 Kにおいて4.54 mmol/gのCO2吸着容量を示し,KOH活性化材料と同等の性能を示した.さらに,活性化条件と細孔構造の相関解析により,超微細ミクロ孔がCO2吸着に重要な役割を果たすことを明らかにした.本研究で対象とするCO2吸着プロセスは,将来的なCO2変換技術における前処理段階として重要な役割を担うものである.
Kiet Le Anh Cao (Tue,) studied this question.