【背景】リバース型人工肩関節置換術(RSA)の合併症として,稀ではあるが腕神経叢障害が報告されている.【症例】78歳男性,腱板断裂後関節症に対してRSAを施行した.変形が強くVault Reconstructionシステム(ZIMMER社)を用い,手術時間は3時間であった.術翌日より尺骨神経領域のしびれと鷲手を認めた.保存的加療にてしびれは早期から改善傾向を示したが,運動麻痺は小指の自動伸展が可能になるまで術後4ヶ月を要した.【考察】RSA関連の医原性神経障害のリスク因子の一つに骨頭回転中心の下方化に伴う神経牽引が報告される.本症例は極端に下方化しないよう上腕骨の骨切りを行ったが,元々の変形の強さと関節窩側を解剖学的位置にプランニングした影響から腕神経叢が牽引され障害を来したと考えた.【結語】RSAにより腕神経叢障害を来すことがあり特に変形の強い症例では注意を要する.予防のための術前プランニングや術中の軟部組織管理が重要である.
神谷 et al. (Wed,) studied this question.