機能性発声障害症例に対する音声治療の内容と治療効果について後方視的に検討を行った.対象は機能性発声障害29例.男性5例,女性24例,初診時年齢は平均47.1歳.発症の背景として声の使用頻度が高い例が79.3%,ライフイベントの経験例が72.4%と多くみられた.音声治療は発声訓練単独実施例が20例,即時聴覚フィードバック,あるいは認知再構成法を応用した認知行動的アプローチを併用例(併用訓練)が9例であった.音声治療回数は平均9回で,併用訓練例,特定の場面でのみ症状が出現した例で有意に治療回数が多かった.音声治療による改善率は86.2%で,vhiスコア,gスコア,mpt,喉頭内視鏡所見ともに治療後に有意に改善した.発声訓練単独実施例と併用訓練例の間で治療効果に有意差は認めなかった.発声訓練のみでは改善困難な例には,早期から併用訓練を導入することで発声訓練単独で改善した例と同等の効果が得られ,併用訓練の有効性が示唆された.
Iwaki et al. (Thu,) studied this question.