「フロー」状態は、心理学的には、特定の課題を遂行中の没入、注意の集中、喜び、あるいは「ゾーンに入る」感覚などによって特徴づけられる。最近になるまで、この心的状態が厳格な実験的・神経科学的研究の対象となることはなかった。このシンポジウムでは、まずその定義と神経・行動学的な証拠を示し、続いて心身相互作用が重要であること、またそれがいかに「前向き」な態度や幸福感につながり得るかを示す。方法論的には主観・行動・生理・神経計測をカバーし、また心理学・認知神経科学の基礎分野だけでなく、企業も含めて多彩な話題提供者が登壇する。まず下條が、フロー研究の流れを概観した後、個人とチームのフローの対比や脳内・脳間同期などに関する研究を紹介する。次に柏野が、トップアスリートの実戦中の身体と脳のダイナミクスと競技パフォーマンスとの対応について述べる。続いて山田が、歩行がいかに前向きな精神状態をつくり出すかについて述べる。さらに末神が、フローを媒介として基礎研究と産業応用をつなぐ双方向の挑戦について紹介する。最後にLiaoが、瞳孔反応からフローを捉える試みについて述べる。
Kashino et al. (Wed,) studied this question.