80歳代男性.嘔気,嘔吐で救急受診した際,心臓を前面から圧排する横径12 cmの腫瘍を指摘された.腫瘍は腹部CTで辺縁整・均一に造影され,PET-CTではSUVmax 16.9の均一なFDG集積を示した.血液検査ではLDHと可溶性IL-2受容体が軽度高値であった.以上は悪性リンパ腫を示唆する所見であったが,針生検による播種や心臓圧排増悪に伴う循環破綻を懸念し,診断と治療を兼ねて外科切除を選択した.右胸腔鏡で腫瘍を剥離後,左開胸を行ったが視野不良であり,胸骨横切開を加えsemi-clamshell切開としたことで安全に摘出し得た.術後病理でdiffuse large B-cell lymphomaと診断されR-CHOP療法が開始された.本症例は,悪性リンパ腫が示唆されながら外科切除を選択した点に診断戦略上の反省があり,巨大縦隔腫瘍における術前評価と他科連携の重要性を示すものである.
Doki et al. (Thu,) studied this question.