近年,豪雨や台風による洪水被害が増加している中,堤防の安全性を確保するための質的整備が重要となっている.従来の照査方法では堤防の現況調査や詳細点検を行い,浸透に対する安全性を評価してきたが,必ずしも実際の漏水被害と一致しないことが指摘されている.本研究では,2012年に北部九州で発生した矢部川の漏水・噴砂事例を対象に,発災以前の情報を基にロジスティック回帰分析を行い,漏水被災箇所の予測を試みた.説明変数として被覆土層厚,透水係数比,旧河道,築堤年代,湾曲部,平均動水勾配,高水位継続時間を設定し,これらの因子が漏水被災に与える影響を検証した.結果として、ロジスティック回帰分析により漏水被災箇所を推定できる可能性が示され、特に被覆土層厚や湾曲部,高水位継続時間が有意であることが確認された.
Saito et al. (Thu,) studied this question.