醸造用アルコールとしての応用を目的として,精米時に生じる米糠を原料とした米糠アルコール(バイオエタノール)を製造した。米糠アルコールはイソアミルアルコール等の高級アルコールを含有するものの,香気成分の経時変化を検討した結果,約1年間では大きな変化はなく安定な清酒原料と考えられた。米糠アルコール(試験区)と市販の醸造用アルコール(対照区)をもろみに添加した普通酒,本醸造酒,大吟醸酒について上槽酒の成分評価と官能評価を行った。上槽酒の成分は米糠アルコール添加区では高級アルコールが高く,生酒保存するとイソバレルアルデヒドの上昇が顕著であった。消費者を想定したパネルで試験した3点識別法による官能評価では,実用化を否定する差は確認できなかった。また,清酒官能評価経験者による大吟醸酒の官能評価でも,米糠アルコール添加による悪影響の指摘はなかった。清酒製造の副産物として生じる米糠を原料とする醸造アルコールを清酒もろみに添加すると,上槽酒の高級アルコールが高くなること,生酒管理を計画的に行う必要があるものの,清酒原料として産業応用が可能であると強く示唆された。
TABATA et al. (Sun,) studied this question.