ソーシャルロボットは人間に代わって作業したり、仲間として行動したりするために導入され、急速に社会に普及しつつある。日常でロボットを目にする機会が増加したが、未だロボットは比較的新しい存在である。このようなロボットを人間はどのような存在と認識しているのだろうか。ロボットと相互作用する人間を研究するHuman-Robot-Interaction(HRI)では、ロボットいじめという現象が注目を集めている。私たちがロボットいじめの観察をしていたところ、ロボットをいじめた子どもがその後にロボットを助けた事象を観察した。直感的にはいじめと援助は相反する行動である。いじめは対象への道徳的な配慮がない行動であり、援助は対象への道徳的配慮がある行動と解釈することができる。本講演では、モラル(道徳)という観点から人間とロボットの相互作用を検討する。具体的には、ロボットのフィールド実験で観察された、ロボットいじめと、ロボットへの援助行動を質的に分析した2つのボトムアップ研究を紹介する。その上で、モラルという観点から、どのようなロボットが道徳的な配慮を受けられるのか、実証的な研究の結果からその要因を議論する。
Yamada et al. (Wed,) studied this question.