【目的】人工股関節全置換術(tha)の術後神経麻痺の原因として過度な脚延長,手術操作の関与,術後血腫などがあげられる.今回,当院における発生率,麻痺の経過を調査したので報告する.【方法】対象は2020年から2022年に当院にて初回thaを施行した300例中,術後神経麻痺を呈した4例(1.3%)で,大腿神経領域の麻痺1例,腓骨神経領域の麻痺3例であった.男性1例,女性3例で,平均年齢61.8歳であった.原疾患は一次性股関節症3例,亜脱臼性股関節症1例で,アプローチは前外側1例,後方3例であった.【結果】腓骨神経領域の麻痺の3例中2例は改善が乏しかった.うち1例ではmriで大腿二頭筋短頭を含めた坐骨神経の腓骨枝の支配筋に一致して脱神経所見がみられた.【考察とまとめ】tha後の坐骨神経障害は解剖学的要因から腓骨神経領域の麻痺を呈しやすい.腓骨神経領域の麻痺を呈した1例ではmriの脱神経所見から,坐骨神経レベルでの腓骨枝の損傷と考えられた.
森 et al. (Wed,) studied this question.