筆者は健康寿命の延伸に寄与する食品成分の新たな機能性について動物モデルと培養細胞を用いて探索を行い, 次に示す成分が有用な生理機能を有することを明らかにしてきた。1) 麹菌と乳酸菌による多段階発酵技術による発酵米ぬか (Frb) を開発し, Frbが血圧低下, インスリン抵抗性の改善, 潰瘍性大腸炎の発症抑制, 抗ロコモティブシンドローム効果を有することを疾病モデル動物で明らかにした。また, Frbの活性成分としてトリプタミンを同定した。2) ビタミンkに関して, 抗炎症, テストステロン産生増強, インスリン分泌増強, 胆汁酸合成遺伝子の発現調節といった新たな作用を明らかにした。3) ビオチンについては, 高血圧症の改善, 糖新生律速酵素の発現調節, テストステロン産生増強といった作用をもつことを明らかにした。これらの成果は, 栄養素や食品成分が生活習慣病の予防と改善を通じて, 健康寿命の延伸に貢献する可能性を示すものであり, 今後, これらの知見を基盤とした製品開発への応用が期待される。
Hitoshi Shirakawa (Thu,) studied this question.