本研究では,数値シミュレーションによって定量化したマグカップの把持姿勢時の手指部に生じる力学的負荷を,異なる把持姿勢間で比較することで,手の人間工学に関する基礎的な知見を得ることを目的とした.ヒトの手指部をモデル化したDetailed handモデルを用いて,把手把持,上方把持,側方把持の3つのマグカップ把持姿勢における手指部に作用する関節モーメントを逆動力学解析によって算出した.その結果,マグカップ把持時の手指部に生じる関節モーメントは,側方把持,上方把持,把手把持,の順で高くなった.本知見は,変形性手関節症などの手指部に関連する疾患を有する者の日常生活動作指導,手指部に作用する力学的負荷を軽減できる製品形状の考案・作成・評価,などの手の人間工学に関する基礎的な知見となりえる.
TOKUNAGA et al. (Mon,) studied this question.