慶應義塾大学産業研究所における産業連関表を用いた環境分析の歩みを振り返り,今後の展望を示すものである.研究は1980年代の酸性雨への関心から始まり,レオンティエフ教授の助言を得て進展した.活動は,緩和策のライフサイクル評価,国際産業連関表による世界モデル構築,中国での技術導入や植林の実践という3方向に展開された.一方で,排出係数の安定性や事業所データの不規則性に基づく投入係数の限界など方法論的課題を指摘する.環境問題が政治化する中で,複雑な現実をとらえるモデルの重要性を説いている.
均 早見 (Thu,) studied this question.