本論では富田壽(本名=高橋敏夫、1900–1996)という満洲における日本語文学者とその作品を紹介し、主にマイナー文学の観点から考察する。富田が主流な文学を執筆出版しながらもマイナーとして評価されていたことから、従来のマイナー文学論をそのまま適用できず、ブルームやドゥルーズを中心に組み合わせながら解説をする。また、富田論を構築すべく、ルポルタージュ、批評、満洲国の「場」と「家族」に関する小説、否定的な小説、土地に関する小説といった類型を通して紹介する。最後に満洲における「マイナー主流文学」への展開を目指しながらマイナー主流作家だった富田を満洲国の広報宣伝という概念に繋げて結論に至る。
Joshua Lee Solomon (Fri,) studied this question.