FUT8はN型糖鎖にフコースを転移してコアフコース構造を作る糖転移酵素である。コアフコースは慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発症やメラノーマの転移、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の悪性化などに関わることが知られており、さらにコアフコースを標的としたがんの診断マーカーが利用されている。FUT8の酵素活性や局在はコアフコースの発現量と深く関わるが、その制御機構は未解明な点が多い。近年、我々はFUT8の非触媒ドメインであるSH3ドメインとStem領域の機能解析を通じてFUT8の酵素活性や安定性の制御機構を明らかにした。また、FUT8の分泌に関わるプロテアーゼとしてSPPとSPPL3を同定してFUT8の切断・分泌がコアフコシル化の基質タンパク質の選択性に関わることを示した。これらの発見は糖鎖修飾の制御に新たな視点をもたらし、糖転移酵素の機能制御を理解する上で重要な手掛かりになると考えられる。
Seita Tomida (Tue,) studied this question.