本研究では,井戸間の離隔が十分確保できない中小規模建物へ帯水層蓄熱システムを導入する場合に,懸念される熱干渉を抑制する手法として,部分貫入井の深度別配置を提案し,数値シミュレーションにより有効性を評価した.金沢市に広がる扇状地礫層(層厚60m)に2本の部分貫入井の揚水・還元深度を同一の場合と20mおよび40m下方にずらした計3ケースに対して解析を行った.その結果,ダルシー流速が0.1m/d以下であれば,部分貫入井を20m,40m下方にずらすことで,指標とする有効蓄熱量比はそれぞれ20–59%,32–66%向上した.0.1m/d以上の速い場合も深度を40mずらすことで,有効蓄熱量比が34–42%まで期待できること,特に透水異方性が大きい場合に熱干渉を抑制する効果が大きいことが分かった.
TADOKORO et al. (Thu,) studied this question.