要旨 COVID–19(coronavirus disease 2019)に細菌や真菌,結核などを合併すると重症化率や死亡率が増加するとされており,早期に血液培養を採取し抗菌薬を投与する症例が多く見られた。先行研究では感染初期に血液培養を採取する必要性は低いとされているが,報告の多くがパンデミック初期に集中しており,発症から3ないし4日経過した後の二次性感染を反映している可能性がある。我々はパンデミック全般を通して,COVID–19と診断した日に血液培養を採取する意義を調査した。2021年1月から4年間に,当院でCOVID–19陽性と診断された18歳以上の患者を対象とした。COVID–19の新規感染と診断した日に血液培養を採取し,菌血症と診断された患者の割合を主要評価項目とした。COVID–19感染と診断した545例のうち,血液培養を採取し新規感染と判断したのは110例であった。血液培養から細菌が検出されたのは11例であったが,菌血症は1例(0.9%)のみであった。軽症および中等症のCOVID–19において,感染を確認した日に菌血症を合併していることは稀であり,血液培養を過剰に採取することは慎むべきである。
淳一 et al. (2026) studied this question.