日本心理学会では高校心理学教育導入のために、『心理学ワールド』での連載や、「高校生のための心理学講座」全国開催・YouTube版配信などに取り組み、2018年に発足した高校心理学教育小委員会では公開シンポジウムを継続してきた。2022年度からスタートした新学習指導要領において、公民科の2科目で心理学の内容がより扱われるようになった。「公共」(1,2年生が学ぶ新設必履修科目)で青年期の課題を扱ったうえで、「倫理」(2,3年生が学ぶ選択科目)においては、人格、感情、認知、発達といった心理学の内容が新たに導入された。2025年3月には、これらを学んだ高校生が卒業する。こうした動向と合わせて、本小委員会では2024年度に、日本心理学会と高校教員との連携の場として高校心理学教育連絡協議会(以下、協議会)を発足させ、学会HPに「高校生・高校教員の方へ」のサイトを開設した。2024年末に協議会が高校教員に行ったアンケートから、心理学の授業方法について知りたいニーズの高さがわかった。これを受けて、本小委員会では、心理学者が高校心理学教育の実情を知り、効果的に連携していくための公開シンポジウムをシリーズで企画することにした。高校の先生方が心理学の授業実践についての実際問題について述べ、心理学者が教室のなかで出来る心理学について紹介する。公開シンポジウムがアーカイブでも閲覧可能になることで、高校教員に役立つリソースとなっていくことを期待している。その1回目となる本シンポジウムでは、教室のなかで出来る心理学として、「心理学の授業の導入」および「感情についての授業実践例」を取り上げる。
Kitagawa et al. (2025) studied this question.