外傷性肛門裂傷は分娩外傷や異物挿入,直撃外傷など会陰部への直接的な外傷により生じ,皮膚や肛門括約筋,直腸粘膜に裂傷をきたし,排便障害をもたらす.今回われわれは直接的な外傷ではなく,デグロービング外傷により間接的に肛門裂傷を生じ,排便機能低下をきたした患者を経験した.症例は48歳男性,2トントラックの右前輪に大腿背面を轢かれて受傷し当院に救急搬送された.搬送時は会陰部痛を訴えなかったが,会陰部からの出血を認めた.肛門診察では11時から1時方向にかけて裂創を認め,皮膚と外肛門括約筋,直腸粘膜に裂傷を認めた.また内外括約筋間溝の離開を認めた.直腸指診にて肛門括約筋の収縮力低下を認めた.同日緊急で括約筋形成術を施行した.直腸粘膜を縫合し外肛門括約筋をOverlap法で縫合した後に括約筋間溝を寄せ,皮膚を縫合した.術後排便コントロールとリハビリテーション介入を行い,排便機能は徐々に改善し退院となった.
Hattori et al. (2026) studied this question.