目的:本研究は,地域在住高齢者を対象に,「フレイル」という用語およびその意味の理解(フレイル認知度)と,実際のフレイル状態およびオーラルフレイルとの関連性を明らかにすることを目的とした.方法:65歳以上の地域在住高齢者を対象とした横断研究である.調査項目は,フレイル認知度,後期高齢者の質問票に基づくフレイル評価,Oral Frailty Index-8によるオーラルフレイル評価とした.フレイル認知度は,「言葉と意味を知っている(認知度I)」,「言葉のみ知っている(認知度II)」,「全く知らない(認知度III)」の3群に分類し,χ2検定および多重ロジスティック回帰分析を用いて認知度とフレイルの関係を調査した.結果:解析対象は1,758名(77.0±6.9歳)であった.フレイル該当割合は32.6%,オーラルフレイル該当割合は55.5%であった.対象者の38.4%が認知度I群,18.3%が認知度II群,43.3%が認知度III群に分類された.認知度が低い群では,フレイルおよびオーラルフレイルの該当割合が有意に高かった(p < 0.001).ロジスティック回帰分析の結果,認知度I群を基準とした認知度II群のフレイル該当のオッズ比は1.57(95%信頼区間1.16~2.13,p = 0.004),認知度III群で2.06(95%信頼区間1.60~2.64,p < 0.001)であった.またオーラルフレイルについては,認知度II群で1.58(95%信頼区間1.20~2.08,p = 0.001),認知度III群で1.91(95%信頼区間1.53~2.40,p < 0.001)であった.結論:フレイル認知度が低い高齢者は,実際のフレイル状態およびオーラルフレイルに該当しやすいことが示された.フレイルに関する正確な知識の普及が,フレイル予防および対策に寄与する可能性が示唆される.
Kitamori et al. (Sun,) studied this question.