本稿では,学習者が現実の大気における気温減率の特徴,特にその変動の傾向を実際の気象データから分析する探究的な学びの提案を行った。高等学校「地学基礎」の教科書等には対流圏の気温減率は0.65°C/100 mであることが記載されているが,これは国際標準大気の値であり,現実の大気における気温減率はそれよりも小さくなるとともに,0.3°C/100 m程度の変動幅を有していることがわかっている。実際に,気象庁の高層気象観測点のデータを用いて1年分の気温減率を算出したところ,概ね先行研究の示した結果と同程度の値を得ることができた。そこで,めあてを「高層気象観測データから現実大気の気温減率を算出し,日々の変動の傾向を捉えよう」と定め,学習者が各自の端末を用いて日々の気温減率を算出し,その結果を分析する探究的な学びを開発した。
TAKIMOTO et al. (Mon,) studied this question.