外科的に切除された最大径5.0cm以下の肝細胞癌(以下肝癌)86例について,肝癌結節内に認められる脂肪化の意義について検討した.86例中種々の程度に脂肪化を伴う結節は20例(23.3%)であり,高分化肝癌にその頻度が多い.脂肪化は径1.0-1.5cmの症例において60%と最も高率で,腫瘍径の増大に伴い減少した.脂肪化は,その存在様式によりdiffuse type(6例)とfocal type(14例)に大別され,diffuse typeは径3.0cm以上では1例も認められなかった.focal typeは腫瘍辺縁部や癌結節内に限局性に脂肪化巣としてみられる.脂肪化を伴う肝癌は20例中13例(65.0%)に癌細胞の淡明細胞化との混在が認められた.以上より,このような脂肪化は,細小肝癌の形態的特徴の1つとみなされ,限局性の代謝障害あるいは血行動態異常に原因することが推定される.
No takes yet. Share an insight, caveat, or question.
Kazumitsu Kiyomatsu (1989) studied this question.