雲水量は雲の物理的,力学的性質を示す量として重要であり,測定の目的に応じていろいろな方法が考えられている。吾々は,以下に示す条件,即ち,(1)地上,航空機,ゾンデ用として使用可能なこと。(2)雲水量そのものを直接に測定出来ること。(3)過冷却雲及び氷晶雲に対しても使えること。(4)粒子の捕捉率がはっきりしていること。(5)responseが速く,雲の微細構造が論じられること。(6)0,01g/m3以上の雲水量が測定出来ること。等を満すような雲水量計を試作し,若干の測定を行なった。雲水量計の構造は,第1図に示す通り100μ-250μの合成繊維のフィラメツトを,AからBに一定速度で移動させる。このフィラメントはCEで雲に曝され,雲粒を捕捉する。この雲粒は,金属ロッドFで濾紙Gの上にしごき集められる。この濾紙はあらかじめ色素で処理され,その量に比例した痕跡を残す。濾紙は一定時間毎(1-30sec)に金属ロッドから一瞬離れて,一定量巻きとられた後,直ぐにロッドに接し,次の雲水量を測定する。測定結果は第6図-12図に示した。第6図は天竜川に発生する川霧の測定結果で,粒度分布から求めた雲水量及びTransmissorneterの変化傾向とも良く一致している。第8図は,1948年1月22日,日本海上に発生した小積雲の雲底における雲水量の観測結果である。この時の雲頂,雲底温度は,各々-20°C,-10°Cで,霜状の着氷がわずかに起った事から氷晶雲と思われる。又,第9図は同日,美川上空にあった層積雲に対する雲水量の垂直分布を示したものである。この日のFlight pathは第7図に示した。第11図は翌23日,同じく日本海上の積雲群又は層積雲(雲頂温度-8°C,雲底温度-4°C,過冷却雲或いは氷晶との混合雲と思われる。)内の雲水量分布を示したもので,対応するFlight pathは第10図に示した。これによると,海上20-30哩,高度6300feetのところに雲水量が多く,変動の大きな部分があり,その厚さは700-800feetと推定される。この雲は内陸に向うにつれて薄れ,topは若干高くなっている。又,雲底はfragmental structureを示している。雲水量の多い部分は活動期の雲を意味し,変動の大きいことは雲頂付近のdryairとの混合が盛んなことを示していると思われる。この雲水量分布は,海上で発達した雲が陸に近づくにつれ減衰してゆく一つの過程を示しているものとして,興味がある。
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Yoshio Sasyo (1968) studied this question.
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