エポキシ樹脂中にアルコキシシランを配合し,エポキシ樹脂の硬化反応と同時にアルコキシシランのゾル-ゲル反応を進行させることによりガラス転移の消失したエポキシ/シリカハイブリッド材料の調製できることはすでに報告した.この in-situ 型エポキシ/シリカハイブリッド材料の調製時に,ゾル-ゲル反応に必要な当量の水を添加した系と水を添加せずに硬化した系の硬化反応の差異や硬化物のネットワーク構造や相構造の違いを検討した.その結果,化学当量の水を添加して調製したハイブリッド体では,アルコキシシランのゾル-ゲル反応によりシロキサン結合による無機ネットワークがほぼ完全に形成されるのに対して,水を添加しない系ではシロキサン結合の形成率が大幅に低下することが固体 Si-NMR 測定から確認された.また,当量の水を添加した系の透過型電子顕微鏡(TEM)観察では無機相がナノメートルオーダーで相分離した構造が観察されたのに対して,水の添加量を低下させると無機相が不明瞭になり,水を添加しなかった系では均一な相構造が観察された.FT-IR 測定の結果から,水を添加しなかった系ではエポキシの開環により生成したヒドロキシル基と無機成分のメトキシ基が反応していることが示された.上記の結果から,水を添加した系ではアルコキシシランのゾル-ゲル反応によりシリカネットワークが形成されるのに対して,水を添加しなかった系では空気中の湿気や硬化剤に含まれた不純物としての水によってわずかにゾル-ゲル反応が進行するだけで,主にエポキシ網目中のヒドロキシル基とアルコキシル基の反応によってハイブリッド体が形成されていることが示された.
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Ochi et al. (2007) studied this question.
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