高過飽和水溶液からの炭酸カルシウムの生成は無定形炭酸カルシウム (ACC) 生成, 準安定多形への変換を経て, 最終的には安定なカルサイトへ 100% 変換する。結晶成長または生成のそれぞれに対する結晶生成阻害剤の影響は, これまで調べられているが, 上述の過程に対す影響はまだ調べられていない。本報告では, この全過程に対する, 代表的な結晶生成阻害剤であるポリアミン-N-ポリホスホン酸, エチレンジアミン-N,N,N',N'-テトラキス(メチルホスホン酸)(EDTMP) の影響を調べた。CaCO3 の生成に対し, EDTMP 濃度が10-5.0mol・dm-3 までは, ACC および結晶性 CaCO3 の生成機構には, ほとんど影響を与えないが, 多形変換を強力に阻害し, 10-5.0mol・dm-3 では, 変換は完全に停止する。これより高い EDTMP 濃度では, ACC からの結晶性 CaCO3 の生成速度を低下させ, 10-4.0=mol・dm-3 ではその生成を止める。EDTMP 濃度10-5.0mol・dm-3までは, 濃度増加にともない, ACC から生成するカルサイトの比率は増加する。10-4.7~10-4.5mol・dm-3では, その比率は大幅に減少し, 変換反応に特異的現象が見られた。高温では準安定定多形がバテライトからアラゴナイトに変化するが, 25.0℃ と同様の阻害機構を示す。これらの阻害は EDTMP の, 生成する多形表面への吸着によって説明できる。
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健 et al. (1988) studied this question.