揮発性および不揮発性有機酸をガスクロマトグラフィー (以下GCと略記) で同時に分別するため, 前報ではこれら有機酸のブチルエステルを 20% シリコーン DC 550 のカラムを用いて分別しうることを報告した.今回は, 有機酸混合物を効率よくブチルエステル化する方法を検討し, その最適条件として次のような結果を得た.有機酸混合水溶液をフェノールフタレインを指示薬として水酸化ナトリウムで中和し, 共せん付き試験管に移し, 45℃ で減圧乾固する.こうして得た有機酸ナトリウム塩にブタノール 2ml, 濃硫酸 0.2ml, 無水硫酸ナトリウム約 2g を加え, 冷却管を付して30分間穏やかに沸騰させてエステル化する.冷却後 5ml のn-ヘキサンを用いて冷却管を洗い, 水 5ml を加える.よく混合して生成したエステルを n-ヘキサン 5ml で抽出し, ヘキサン層をコマゴメピペットを用いて 20ml 容メスフラスコに移す.さらに3回ヘキサン 5ml ずつで抽出し, n-ドデカンを内標準として加え, ヘキサンで全量を 20ml とし, 微量に混在する水と硫酸を除去するため, 少量の無水炭酸ナトリウムを加えて濾過したのち, その 4μl を GC 分析に供する.この方法によって得ら前た有機酸のエステル化率は, ギ酸 94%, 酢酸 95%, プロピオン酸 98%, 酪酸 98%, 乳酸 101%, シュウ酸 93%, フマル酸 96%, リンゴ酸 99%, 酒石酸 99%, クエン酸 97%であった.なお, エステル化の際にジブチルエーテルが生成し, 酢酸とプロピオン酸の間に大きなピークとして現われるが, 有機酸エステルの分析には影響しない.
No takes yet. Share an insight, caveat, or question.
YAMASHITA et al. (1973) studied this question.