肝不全にみられる脳内norepinephrine(NE)代謝異常の発生機序についてはなお明らかでない.そこで著者らはNEの最終代謝産物である3-methoxy-4-hydroxyphenylglycol(MHPG)を測定した結果,急性肝不全モデルにおいて脳内NEの低下とMHPGの増加をはじめて明らかにした.すなわちNEの低下にはNEの異化亢進が関与することが強く示唆された.またこのNEとMHPGの変動はFischer液の投与によって改善された.さらにNEは脳内phenylalanine (Phe)およびtyrosine (Tyr)と負の,MHPGはPhe, Tyrと正の相関を示した.従ってNEの低下にはFischer一派の提唱したようにTyr, Pheを前駆物質とする偽性神経伝達物質の関与が強く推定された.なお慢性肝不全モデルにおいてNEは不変であったが,MHPGの増加が認められ,NEの代謝亢進状態にあることが示唆された.
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Kato et al. (1990) studied this question.