2-ピロンおよびその置換体の [4+2] 付加反応性および付加体の安定性を明らかにする目的で, 4種の 2-ピロン類と N-置換マレイミドとの反応を行ない 1:1 endo 付加体 [1], および/または 1:1 付加体の脱炭酸を経てさらにもう1分子のマレイミドが付加した 1:2 endo-endo 付加体 [2] を得, 反応を解析した。すなわち, 2-ピロン-5-カルボン酸メチル (MP) の場合は [1] のみが得られ, 2-ピロン (P) および 4, 6-ジメチル-2-ピロン-5-カルボン酸エチル (EP) の場合は [1] と [2] が得られ, 4,6-ジメチル-2-ピロン (DMP) の場合は [2] のみが得られた。これらのマレイミド類との反応性は DMP>P≧EP>MP の傾向にあるので, 電子求引性な 5-エトキシカルボニル基の反応抑制効果は逆の盤質の 4,6-ジメチル基の反慈促進効果より大きいのであろう。しかし, 電子不足の MP の反応性は, -アリールマレイミドの p-位に, 電子求引性の基よりも電子供与性の基がつくとき大きかった。このことは 2-ピロンの 5-位メトキシカルボニル基はマレイミド類との反応でさえ逆電子要求型 [4+2] 環状付加反応を行なわせていることを示し, 分子軌道計算からも支持された。[1] の熱安定性は 2-ピロン環につく電子求引性基により増加するがメチル置換基により大きく減少することがわかった。
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徹朗 et al. (1988) studied this question.