断頭したカイコの雌蛾にcAMP, cGMP, ジブチリルcAMP (50, 250, 500μg) を注射すると濃度依存的に性フェロモンであるボンビコールの生産が誘起され, その中でも, cAMPが最も効果があった. しかし, これらのヌクレオチドを含む培地 (1μM~10mM) でPBAN (フェロモン生合成活性化神経ペプチド) の標的器官であるフェロモン腺を培養してもボンビコールの生産は促されなかった. 一方, 同じ in vitro 条件下で, 環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼの阻害剤であるMIX (50μM) はPBANによるボンビコールの生産を30~60%高め, MIX (100μM) あるいは, アデニレートシクラーゼの賦活化剤である forskolin (100μM) はカルシウムイオノフォアによるボンビコールの生産を2~3倍増加させた. さらに, カルシウムイオンの細胞内への流入を阻止するランタニウムィオン (100μM~10mM) は濃度依存的にPBANによるボンビコール生産を抑制した. これらの結果から, カイコのボンビコール生産にはフェロモン腺におけるカルシウムイオンの細胞内への流入が重要な役割をなすとともに, cAMPも何らかの役割を担っていることが示唆された.
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Fónagy et al. (1992) studied this question.