ヒドロキシアパタイト(HAP)の加熱処理による性状変化について研究した。その結果,650℃までの温度で加熱するときには付着水あるいは吸着水が離脱するが,HAPの構造には変化の生じないことをX線粉末回折および赤外吸収スペクトルから確かめた。離脱する水の量は温度とともに増加することがわかった。一方,860℃以上で加熱するとHAPの組成の一部であるOH-一イオンの一部が水として放出され,これにともないHAPはβ一ピロリン酸カルシウム(β一Ca2P207)を経てβ一オルトリン酸カルシウム(β一Ca3(PO4)3)になることがわかった。また加熱処理によってHAPおよびβ一Ca3(PO4)2,の結晶子が大きくなること・1200℃で処理したときにはいったん大きくなったHAPの結晶子はβ一Ca3(PO4),生成のためにふたたび時間とともに小となることがわかった。HAPの結晶含量は,900℃で加熱するときには無晶形部分の結晶化がすすむので時間とともに大となるが,1200℃で加熱するときにはHAPがβ一Ca2P207あるいはβ一Ca3(PO4)2に転移するためにかえって低下することがわかった。加熱処理したHAPの赤外吸収スペクトルから求まるHAPの相対含水量および加熱による重量の減少の結果をもとにして,120℃で20時間乾燥した試料でも約5.6wt%の収着水のあること,この収着水の離脱の活性化エネルギーは1.26kcal/molとなることを結論した。さらに高温側(900℃以上)における水の離脱にはHAPのoH一イオンも関与するために活性化エネルギーは7.45kcal/molと大きくなった。
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SHIMABAYASHI et al. (1978) studied this question.
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