会員便り この度,疲労部門委員会のご推薦により「会員便り」 執筆の機会を賜りました.本稿では,金属疲労の研究 動向を交えつつ,疲労部門委員会『疲労に関する表面 改質分科会』 1) の活動を紹介させていただきます. 本分科会は,金属材料の疲労特性改善のための表面 改質プロセス選定指針の明確化および表面改質研究に 関する知識の共有を目的として,2016 年 5 月に設立さ れました.設立当初,分科会主査(広島大:曙紘之氏) および三幹事(豊田高専:中村裕紀氏,豊田工大:南 部紘一郎氏,著者)は皆 30 歳代という「若い組織」が 誕生しました.ご経験豊富な先生方は裏方にまわり, 若手研究者が表舞台に立つ機会を与えてくださったこ とに感謝しています.一方,今となっては,疲労部門 委員会を活性化せよ,との裏メッセージも込められて いたように思い,同時に大きな使命も感じています. 分科会設立当初は,表面改質材の疲労限度推定の難 しさや克服すべき方策について討議するとともに,外 部・内部講師との研究討論会による委員間の情報交換 の場として分科会活動が定着していました.また,知 識の習得のみならず,企業や大学の研究施設を見学す るツアーも企画し,疲労試験に関するノウハウを共有・ 体感することも意識して行ってきました. その後,表面改質材の疲労限度推定式を確立するた めのプロジェクトを立ち上げました(図 1) .そもそも 本分科会設立の背景には,対象材料の特性や疲労特性 評価手法が多岐にわたり,表面改質プロセスの選定に 関して統一的な見解が得られていないという課題があ りました. そこで, 浸炭焼入れや高周波焼入れ, 各種ピー ニングを分科会が一括でオーガナイズし,創意工夫を 凝らした「表面改質モデル材」を用いて疲労特性に及 ぼす各種因子(残留応力,硬さ,結晶粒径,表面粗さ等) の影響を切り分けて検討する着想に至りました(Phase 1) .今では 50 名を超える研究者・技術者が本分科会に 参画し,同一ロット材に共通の表面改質を施したモデ ル試験片の疲労試験データを取得・解析する段階にあ ります(Phase 2) .将来的には,さらなる疲労特性の 改善を実現できる表面改質プロセスの提案も見据えて おり,とくに疲労過程において解放しにくい(抜けに くい)圧縮残留応力を生起させるためのプロセス選定 指針を確立する予定です(Phase 3) . また,本分科会では,若手研究者・技術者のキャリ
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Shoichi Kikuchi (2021) studied this question.
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