寒冷地における不耕起直播栽培の播種作業の分散と早期出穂を目的に, 水稲品種"こころまち"の早春播種を試みた. 播種後湛水することにより種子が位置する湛水土壌表面下1cmの地温は気温より高く推移し, 播種-苗立ち期間の温度差は1995年は平均4.6℃, 1996年は平均3.7℃であった. 1995年は, 3月下旬から4月下旬にかけて5日間隔で催芽籾を播種したところ, 出芽率は約70%以上であったが苗立ち率は14~47%と低く, 播種の早晩との関係はみられなかった. また, 出穂は3月下旬播種において3日程度早まった. 1996年は10日間隔で播種したところ, 出芽率は33~53%, 苗立ち率は22~38%となり, 苗立ち率は播種日が遅い程高い傾向がみられた. また3月下旬播種において, 出穂日は1日程度早まり葉数は1.6枚増加した. 以上のように寒冷地における不耕起直播栽培の早春播種では, 出芽率に比較して苗立ち率が低いもののその後の生育は順調であることから, 播種作業の分散の可能性が, また, 葉数が増加し出穂が早まる傾向がみられたことから登熟および品質確保の可能性が示唆された.
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Tashiro et al. (1999) studied this question.