症例は51歳,女性.46歳時に上腹部痛精査時の単純CTにて18 mm大の膵尾部嚢胞性腫瘤を偶発的に指摘された.しかし,1ヶ月後には明らかな縮小傾向を認め,10ヶ月後にはほぼ消退していたが,27ヶ月後に再度腫瘤出現,55ヶ月目に増大を認めた.一部石灰化を伴い内部辺縁がわずかに造影される嚢胞様腫瘍で,第一には充実性偽乳頭状腫瘍が疑われ,診断的治療目的に腹腔鏡下脾合併尾側膵切除を施行した.病理組織学的検査では器質化したフィブリン塊が主体の結節で,結節辺縁部にはリボン状配列を示すLangerhans島より大型でまとまった腫瘍細胞を認め,膵神経内分泌腫瘍(PNEN)NET G1と診断された.切除可能なPNENの自然退縮の報告例は極めて少なく,病理組織学的にも既知の嚢胞変性とは異なっていた.PNENの自然退縮機序は未解明でありさらなる研究が必要であるが,膵腫瘤の鑑別において念頭に置くべきと思われた.
Morimoto et al. (Thu,) studied this question.