抗凝固療法が困難な椎骨動脈解離(vertebral artery dissection: VAD)に伴うvertebral artery stump syndrome(VASS)による反復性脳底動脈閉塞(basilar artery occlusion: BAO)に対し,逆行性母血管閉塞術(parent artery occlusion: PAO)で治療した一例を報告する.症例は54歳男性.左VADによるposterior inferior cerebellar artery(PICA)梗塞で入院中,意識障害を呈しBAOと診断された.右VA経由の血栓回収術で再開通を得たが,左VAはV1閉塞および側副血行によるV3以遠の造影遅延を認めた.出血性合併症および広範な梗塞のため抗凝固療法は導入できなかった.翌日にBAOが再発.VASSと診断し,再度の血栓回収後に右VAから逆行性に左V3へカテーテルを誘導,側副路流入部を含むstumpに対しコイルPAOを施行した.術後経過は良好であった.抗凝固療法が選択しにくいVAD関連VASSの反復BAOに対し,対側VAからの逆行性PAOは有効な治療選択肢である.
Tamogami et al. (Thu,) studied this question.