本研究では,大気汚染物質が日本の競走馬の走行速度とどのように関連するかを明らかにすることを目的とし,日本中央競馬会が開催する全レースを対象に分析を行った.競走結果データと環境モニタリングデータを統合し,主要な大気汚染物質の当日濃度を付与したデータセットを構築したうえで,線形回帰および距離別回帰分析を実施した.その結果,pm2.5,no,so2は濃度上昇に伴う走行速度の低下と,no2 と Ox は速度上昇との関連が示された.さらに距離別分析では,短距離・中距離・長距離といった走行距離の違いによって,影響の大きさや有意となる物質が異なることが確認され,大気汚染物質の作用が距離特性と相互に関連して変化する可能性が示された.これらの結果は,走行パフォーマンスの評価において,物質ごとの影響方向に加えて走行距離の違いを考慮する重要性を示すものである.
Nishikawa et al. (Sat,) studied this question.