症例は74歳,女性.糖尿病で治療中,膵体部癌の疑いで膵体尾部切除術を実施した.術後の膵液漏はなく,術後4日目にドレーンを抜去した.術後6日目に硬膜外カテーテル細菌感染を併発し,抗菌薬投与で軽快した.術後44日目にドレーン孔より排膿がみられ培養でCandida albicansを検出,β-D-グルカン値も上昇した.ドレーンを再挿入して抗真菌薬を投与し,外来にて治療を継続したが微熱は続きβ-D-グルカン高値も持続した.胃背側の液体貯留部は左側腹部まで拡大して圧痛を伴う硬い腫瘤として触知するようになったため,真菌性肉芽腫と診断し,術後153日目に肉芽腫摘出術を実施した.摘出標本の病理では,膿瘍を伴う脂肪壊死と炎症性肉芽腫を認め,真菌の菌糸と芽胞が確認された.術後経過良好にて2週間で退院.β-D-グルカン値も正常化して,その後カンジダ症の再発は認めなかった.肉芽腫を形成する腹腔内カンジダ症では,抗真菌薬に加えて肉芽腫の切除が治療に有効と考えられた.
Matsumoto et al. (Wed,) studied this question.