本研究では,ものづくりに関する教育を充実させるために,アメリカの次世代科学スタンダードを基にOpenSciEdが開発したSTEM教材「化学反応を利用して,どのように問題の解決策を設計するか」を事例として,STEM教材のレッスン1~10の各活動に「科学とエンジニアリングの実践」がどのように該当しているかについて分析した。その結果,次の3点が明らかになった。(1)「科学の実践」は,主にレッスン1~4で行われ,「エンジニアリングの実践」は,主にレッスン6~10で行われる。(2)レッスンが進展するに伴って,学習活動が「科学の実践」から「エンジニアリングの実践」に移行している。(3)「科学の実践」が主に行われているレッスンでは,「科学的知識を理解するものづくり」が行われており,「エンジニアリングの実践」が主に行われているレッスンでは,「よりよいものを作るものづくり」が行われる。本研究で得られた知見から,わが国の中学校理科のものづくりに,「科学とエンジニアリングの実践」の考え方を導入すると,わが国で既に行われている「科学的知識を理解するものづくり」に加え,「よりよいものを作るものづくり」を新たに加えたSTEM教育を実践できることが示唆される。
UTSUMI et al. (Mon,) studied this question.