成人Still病(adult-onset Still’s disease;以下,AOSDと略記)は,発熱・関節痛・皮疹を特徴とする自己炎症性疾患であり,サーモンピンク疹や関節炎,リンパ節腫脹を特徴とする.一方,AOSDと類似した症状を示す腫瘍随伴症候群が報告されている.今回,AOSD様所見を呈した進行直腸癌に対し,ステロイド治療を先行し安全に手術しえた1例を経験したため報告する.症例は61歳の男性で,2か月前からの発熱と体重減少を主訴に近医を受診し,直腸癌の診断を受けた.明らかな遠隔転移の所見は認めなかったが,AOSD様症状の遷延を認め,手術に先立ちステロイド治療を開始し,全身状態の改善を待ち根治術を施行した.悪性腫瘍にAOSD様腫瘍随伴症候群が合併し全身状態が不良である場合には,悪性腫瘍の進行に留意しつつステロイド治療を先行し,手術加療に臨む方法も選択肢となりうると考えられた.
Kondo et al. (Fri,) studied this question.