脳内温度(脳温)は様々な機構により厳密に制御されている.もしも,雪山で遭難しても,脳温だけは死の直前まで37°c近辺に保たれる.このことからも,脳温維持は,我々の生命活動に極めて重要な因子であることがわかる.我々は,34°c以上の温刺激を感知するtrpv4チャネルが脳機能の維持に重要な役割を果たすことを見出した.この点に着目しながら,恒温動物の脳機能が円滑に発揮される分子基盤について解説するとともに,この機構が破綻することで生じる脳疾患やその病態悪化の分子機構についても解説する.さらに,ストレスを受け続けるとなぜ鬱病を発症するのかという分子メカニズムについても,我々の最新知見を紹介する.
Koji SHIBASAKI (Sun,) studied this question.