水晶発振子の電極上に物質が付着すると基本振動数が変化し,その変化量は付着した物質の重量に比例するが,このことは水晶発振子が乾燥状態にあるときにのみあてはまるものとされていた。しかし,水晶発振子が水溶液中にあるときにも発振することがわかり,その振動数の変化量(4F)は溶液の比重dと比導電率k(Ω-1・cm-11)に依存していた。ΔF=2,87×103k0.611-8.69×103(d-1)1.02(Hz)さらに溶液中に水晶発振子の電極と反応する物質が存在する場合には,その振動数の変化量は溶液中の物質の濃度,すなわち反応の結果生じた電極の重量の変化量に比例した。したがって,試料溶液の比重および比導電率を一定にすればその溶液中に存在する微量の反応物質の定量を行なうことができる。たとえば,0.01mol/lホウ砂一水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.60)中に存在するシアン化物イオン(濃度:M,mol/l)は銀電極と反応して振動数が変化し,その変化量(ΔFCN,Hz)はΔFCN=46.5×105M (Hz)であり,1×10-6~5×10-5mol/lのシアソ化物イオンが再現性よく(2×10-5mol/lシアソ化物イオン溶液を用いて,6回のくり返し測定を行なったときの変動係数は2.16%)定量できた。
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NOMURA et al. (1980) studied this question.