ラットにおけるesmololの体内動態を明らかにするために,14C標識esmololを用いて静脈内投与による血漿中動態,組織分布,代謝および排泄について検討し,以下の結果を得た.ラット静脈内投与後,放射能の血漿中濃度は2相性に減少し,投与24時間後には検出限界付近まで低下した.放射能の消失半減期は用量間(10,20および40mg/kg)で差はなく,血漿中濃度およびAUCは用量に依存して増加した.血漿中未変化体は投与2分後には検出されず,esmololの脱エステル体であるASL-8123が血漿中放射能の80%以上を占めたことから,血中エステラーゼによる代謝が速やかであることが示された.反復投与(7日間)による蓄積性はみられず,最終投与後の動態パラメータは単回投与時と差はなかった.組織中放射能は腎臓および肺で特に高く,副腎,甲状腺,膵臓,ハーダー腺,下垂体,肝臓および小腸で比較的高かった.標的臓器である心臓中放射能濃度は血液中濃度の約2倍で推移した.全身オートラジオグラフィーにおいて投与5分後に膀胱尿に放射能が観察され,放射能の尿中排泄が速やかであることが示された.妊娠ラットにおいて胎児中に放射能が認められたが,いずれの臓器・組織においても放射能の残存性は認められなかった.また,in vitroでの放射能の血漿蛋白結合率は約23%で,投与5分~8時間後の放射能の血漿蛋白結合率(in vivo)は22~37%であった.血漿および尿中放射能の80%以上がASL-8123として検出され,esmololの血中での酵素的加水分解およびASL-8123の尿中排泄が速やかであることが示された.血漿および尿中にASL-8123の水酸化体がわずかに検出されたが,抱合体はいずれの試料中にも認められなかった.また,代謝物組成に性差はみられなかった.放射能は1日以内にほぼ完全に糞尿中に排泄され,主排泄経路は尿(投与量の約95%)であった.反復投与(7日間)によって尿/糞排泄比は単回投与時と差はなく,放射能の体内残存性はみられなかった.放射能の胆汁中排泄率はわずか(投与量の2%以下)で,乳汁への移行は認められたが,その消失は血漿中放射能の消失に相関していた.以上のことから,本剤は1) 血中濃度の持続時間が短い,2) 組織への分布性が高く,組織からの消失が速い,3) 尿中への排泄が速い,4) 蛋白結合や肝代謝に起因する薬物相互作用の可能性が低いなどの動態学的特長を有した薬剤であると結論された.
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Miyamoto et al. (2001) studied this question.
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