高分子材料に添加する安定剤の性能は,化学的性質だけでなく,高分子材料中における拡散,溶解度等の物理的性質にも依存する。ポリプロピレン中における安定剤の拡散速度を多膜層法によって測定した。フィルム数十枚を密着させ,1.0~0.5%の安定剤を配合したシートではさみ,55~100℃ に保った後,一枚ずつにはがし,濃度分布を測定した。2,6-ジ第三ブチル-4-メチルフェノール(bht) 等5 種のフェノール系酸化防止剤とチオジプロピオン酸ジステアリル(dstdp) 他一種の相乗作用剤および紫外線吸収剤2-オキシ-4-オクトキシベンゾフェノンをとりあげた。この実験条件では,拡散定数は濃度に関係なく一定であった。拡散の活性化エネルギーはアレニウス式から求められたが,55℃ と100℃ の間に融点があるbhtとdstdpは融点の上と下で活性化エネルギーが異なった。また拡散定数は拡散分子の分子量に直接依存しているのではなく,分子の形やかさばりに関係していると考えられる。拡散が逃失やブルーミングに関与していることを示す補足実験を行なった。
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GONDO et al. (1967) studied this question.